100均で始める曼荼羅アート コンパスやフリーハンドで描くコツ♪

 

曼荼羅アーティストの大迫弘美です。
主にボールペンを使った曼荼羅アートを描いています。

原画「紡いでいく」   

 

曼荼羅アートとは、「中心から外に向かって規則的に広がる幾何学的な模様」のことです。

仏教やヒンドゥー教での修行や儀式にその始まりがあるとされる曼荼羅は、今ではアートとして世界中で描かれています。

さまざまな画材で描かれる曼荼羅アート。
この記事ではペンを使った曼荼羅アートの始め方について、100均で揃えられる道具とともに紹介しています。

心が整う癒しのアートを、身近な道具で始めてみましょう♪

 

この記事で分かること

  • 100均で揃う! 曼荼羅アートの道具
  • 本格的に始めたいときのおススメの道具
  • コンパスを使った図案のコツ(見本付き)
  • フリーハンドで描くコツ(見本付き)

 

 

弘美
お手軽に始めるための道具と、初心者向けの図案の描き方をお伝えします

 

 

 

曼荼羅アートとは

 

心が整う・癒されるアート

  原画「time to go」  

 

曼荼羅アートとは、仏教やヒンドゥー教の儀式などで使われていた曼荼羅を日常のアートとして活かしたものです。

繰り返し模様や対称性の幾何学的な図案を描くことで、自然と呼吸が整って心が静かになります。

 

描いているときには余計な雑念が消え、瞑想状態となり自分自身と向き合う時間を持つことができます

また、完成した曼荼羅を眺めることで視覚的にも癒され、内面のバランスが取れるようになります。

手を動かし、描くことに集中する時間は、心のリセットタイムなのです。  

 

弘美
2013年に曼荼羅アートに出会って以来描き続けて、もやもやイライラ(笑)することがほとんどなくなりました♪

 

 

100均でそろう!曼荼羅アートの道具たち

 

   

 

「まずはお試しで癒しのアートを始めてみたい♪」と思った方は、100円ショップで道具をそろえるのがおススメです。

ほとんどのものを揃えることができます。  

 

用紙:

画用紙やケント紙が向いています。色画用紙でも◎。練習にはコピー用紙でも十分です。
必要な大きさにカットして使います。

 

定規:

定規はガイド線を引くのに使います。黒など色の濃い画用紙を使うなら透けないアルミ製の定規がおススメです。

 

コンパス:

コンパスを使ってきれいな円を書きましょう。シャープペンタイプのコンパスをおススメします

 

分度器:

角度を測る・分割するのに便利で、等分線を書くのに使います。

 

シャープペン・消しゴム:

下書き用に使います。

 

黒ペン・カラーペン:

模様の清書用です。ミリペンやカラーボールペンを用意しましょう。
※ミリペンとは、製図やイラスト、マンガなどでよく使われる線画用のペンのこと。

 

下敷き:

厚めの下敷きが描きやすいです。

 

これらはすべて100均(ダイソー・セリア・キャンドゥなど)で手に入るので、初めての方でも気軽に始められます。  

 

弘美
補足:ダイソーにはパステル(クレヨンのような画材)も売られています。パステル曼荼羅アートを始めたい方にはおススメ♪

 

 

本格的に始めたいなら

 

「作品として仕上げたい」「プレゼント用として描きたい」と思ったら、画材店で本格的な道具を揃えてみましょう。  

 

上質なミリペン:

ミリペンとは、製図やイラスト、マンガなどでよく使われる線画で使われるペンです。 ペン先が0.03mm〜1.0mm程度と幅広く、なめらかに描くことができます。

  • Sakura Pigma Micron(サクラ ピグマ・マイコロン)
  • Copic Multiliner(コピック マルチライナー)
  • uni PIN(ユニ ピン)

などがおススメです。  

 

用紙:

専用スケッチブックや水彩紙、厚口上質紙、厚めのケント紙・ケンランなどが向いています。 これらを使うと発色や描き心地が格段にアップします。

 

製図用のコンパスや分度器:

より正確で美しい図案が描けます。

 

練り消しゴム:

紙への摩擦が少ないので消し跡が残りにくいです。また、消しゴムのかすを集めるのにも役立ちます。

 

カラーペン・色鉛筆・絵の具などの画材:

カラーボールペン、マーカーペン、色鉛筆、アクリル絵の具などの画材加えることで、自分の世界観がより深く表現できます。  

 

ラインストーンなど:

清書が完成したら、ラインストーンなどを貼ってキラキラをプラスするのもおススメです。  

 

額やフレーム:

お気に入りの作品は、飾ってインテリアとして楽しみましょう。贈り物としてもとても喜ばれます。
初期投資は少しかかりますが、その分アートの幅が広がり、制作する時間もいっそう楽しくなります。  

 

弘美
作品をお披露目することは、上達するコツです。描いた作品をぜひ飾って楽しみましょう

 

 

コンパスで描くコツ

 

幾何学模様の魅力 

 

 

コンパスを使った曼荼羅アートの魅力は、正確で美しい幾何学模様にあります
一定の間隔で円を描き、交差させたりすることで、見る人を惹きつける精緻なデザインが生まれます。

また、繰り返しの図形を描くプロセス自体が集中力を高め、瞑想的な効果をもたらしてくれます

 

 

コンパス使った作図のコツ 

 


コンパスを使った基本の図案例

 

↑こちらを作図してみましょう。

使う道具類は、用紙、定規、シャープペン、コンパス、消しゴムです。

 

曼荼羅アートの基本の図案は「円」と「直線」でできていす

  1. まず中心を決める十字線を書くことから始めます。
    曼荼羅(マンダラ)には「中心がある」という意味がありますから、これは要の作業です。
  2. ①の十字線の交点(赤丸)を中心とした円を書きます
  3. ②で書いた円と同じ大きさで①の十字線と②で書いた円との交点(赤丸4か所)を中心とした円を書きます。
  4. ①十字線に対して斜め45度の線(赤線)を追加し、②で書いた円同じ大きさでその赤線と②で書いた円との交点(赤丸4か所)を中心とした円を書きます。
    ※ここまでで同じ大きさの円を9つ書いています。
  5. 赤丸から円の中心までの長さを半径に、⑤の図のように弧を書き加えます。
  6. ⑤と同じように赤丸それぞれから弧を書きます。
  7. 作図見本①の完成です。

 

 

 

弘美
コンパスを使うことに慣れないうちは、用紙の方を回して書いてみましょう。(作図動画の0:13~参照)

 

 

模様を足してオリジナルの作品に仕上げよう(見本図案①)

 

コンパスで作図した図案をそのまま使って作品に仕上げることもできます。
※円を足して、カラーボールペンで仕上げた作品

 

また、コンパスで作図した基本んオ図案に模様を足して、オリジナルの図案にすることもできます。

模様を加える時は、あまり深く考えずに「ここに○があったらいいな」などと感じるままに書くのがコツです。

対称形の模様を加える時にはガイド線を引くと、バランスよく書くことができます

 

見本図案①

 

今回は↑このように〇やしずく型などの模様を加えました。

図案が完成したらペンなどで清書します。

 

美しく仕上げるための清書のコツ

  • 清書する前に不要なガイド線を消しておく
  • 濃淡をつける(濃い⇔薄い、太い⇔細い)
  • 単色のときはペンの太さを変えてメリハリをつける
  • 暖色系や寒色系などで描くとまとまりやすい

 

ミリペンとサインペンを使って仕上げています。
色鉛筆やカラーボールペンを使っても美しい曼荼羅アートになると思います。


見本作品① ©OpenHeartArt大迫弘美

 


↓制作動画はこちら。(4倍速で約13分)
ご参考に。

 

弘美
色を選ぶときに自然界の色(お花など)を参考にするとまとまります

 

 

 

フリーハンドで描く曼荼羅アート

 

同心円を使った作図

 

 

↑こちらの基本図案(同心円)を作図してみましょう。

この図案は応用範囲がとても広い図案です。
ぜひ書けるようになりましょう。

使う道具類は、用紙、定規、シャープペン、分度器、コンパス、消しゴムです。

 

この図案は、同心円(中心点が同じで大きさの異なる円)と円を等分する放射状の線がポイントです

  1. まず中心を決める十字線を書きます。
  2. 十字線の交点(赤丸)を中心に曼荼羅アートの大きさを決める円を書き加えます。
    この円が曼荼羅アートの一番外側の円(外周の円)になります。
  3. 外周の円を等分する放射状の線を書きます。
    分度器と定規を使って書きましょう。
    この見本では20度ずつ区切って線を書いています。
  4. 外周の円と同じ中心点の円を、大きさを変えて3つ書き加えます。
  5. 同心円と円内を等分する線の基本の図案ができました。
    ※④で足す円の大きさや等分する線の角度を変えて書くこともできます。

 

 

 

 

 

 

フリーハンドで模様を書こう (見本図案②)

 


図案見本②

 

同心円の基本の図案をもとに、模様を加えてオリジナルの図案にしましょう。

花びら、葉っぱ、しずく型、〇など単純な図形を規則的に繰り返して書くのがコツです。

 

  1. 円と放射状の線の交点を目印にして図案を書いていきます。
  2. 交点と交点を結ぶように線を書いて花のようなデザインにします
    対称形を書くのが難しい場合はトレーシングペーパーを切り抜いて型をつくるといいでしょう。
  3. 花びら模様の内側にさらにしずく型や丸などの図形を足します。
    これも型紙を作ると大きさを揃えて書くことができます。

 

模様を書くコツ:

  • シンプル模様から始める
  • 丸・しずく型・葉っぱや花びら型などの比較的単純な形を使う
  • 模様を繰り返すのが基本

 

弘美
加える図形は2種類くらいにして、あれもこれもと詰め込み過ぎないようにするとまとまりある図案になります

 

 

作品に仕上げよう (フリーハンド編)

 


見本作品② ©OpenHeartArt大迫弘美

 

オリジナルの図案が完成したら、ミリペンやカラーボールペンで清書をします。

 

美しく仕上げるための清書のコツ

  • 中心を濃く(または明るく)する
  • 濃淡をつける(濃い⇔薄い、太い⇔細い)
  • 単色のときはペンの太さを変えてメリハリをつける
  • 暖色系や寒色系などで描くとまとまりやすい

 

制作動画はこちら↓(4倍速で約10分)

 

 

まとめ

 

曼荼羅アートは日常の雑音から離れて、思考や心をリセットできるツールです。

お手軽に道具を揃えて、リセットタイムを楽しみましょう。

 

100均でそろう 曼荼羅アートの道具

ペンで描く曼荼羅アートの道具は100円ショップで揃えることができる

  • 用紙:画用紙やケント紙など
  • 定規
  • コンパス:シャープペンタイプがおすすめ
  • 分度器
  • シャープペン、消しゴム
  • ミリペン、カラーボールペン
  • 下敷き

 

 

コンパスを使った作図のコツ

  • 用紙に十字線を書いて中心を決めたら、円を複数書いて作図する
  • コンパスで上手く書けないときは用紙を回すと書きやすい
  • 円だけでなく、弧を書き加えると複雑な図案になる
  • しずく型などの図形を加える(見本図案①)

 

 

同心円とフリーハンドで書く作図のコツ

  • 用紙に十字線を書いて中心を決めたら、外周の円を書く
  • 円の中心から分度器を使って、円を等分する線を書く
  • 外周の円と同じ中心点で、大きさを変えて円を複数書く
  • 等分する線と同心円の交点を目印に線を入れる
  • 丸やしずく型などの図形を加える(見本図案②)

 

 

清書のコツ

  • 清書する前に不要なガイド線を消しておく
  • 濃淡をつける(濃い⇔薄い、太い⇔細い)
  • 単色のときはペンの太さを変えてメリハリをつける
  • 暖色系や寒色系などで描くとまとまりやすい
  • 中心を濃く(または明るく)する

 

弘美
ペンで描く曼荼羅アート講座については詳しくは → こちら