アーティストの大迫弘美です。
マクラメアクセサリーと曼荼羅アートを制作しています

人の手で結び、美しい模様を生み出す「マクラメ」は、男女を問わず多くの方に人気のハンドメイドアイテムです。
その中でも私は天然石を包んだマクラメアクセサリーを制作しています。
マクラメアクセサリーの魅力は、見た目の美しさだけではありません。
結びと天然石が持つチカラが掛け合わさり、お守りのようなパワーアイテムになるのです。
制作するとき、私はデザイン画を描かずに始めることがあります。
石がなりたいように編む—結びのチカラは私たちのDNAに刻まれているのかもしれません。
古くから受け継がれてきた知恵が、結び目には つまっています。
また編むという動作には、心を整え、気持ちを落ち着かせるチカラがあるとも言われています。
この記事では、マクラメの起源や歴史、そして身につけることで感じられる癒しの効果について紹介します。

この記事で分かること
マクラメのルーツ
なぜマクラメは心を癒すのか
マクラメアクセサリーの選び方
石選びのポイント
目次
マクラメとは?古くから伝わる「結び」のアート
マクラメの語源とルーツ

マクラメ(macrame)とは、糸やひもを結ぶことで模様や形を生み出す、伝統的な手仕事の技法のことです。
その語源はアラビア語の「ムクラム(miqrama)」にあり、「房飾り」や「結び目」を意味すると言われています(諸説あり)。
古代エジプトやペルシャでは、すでにこのような結びの技術が生活の中で使われており、衣服の装飾や道具の縁取りなどに活用されていました。
中世ヨーロッパでは修道士たちが聖具の装飾としてマクラメを用いた記録もあり、「結ぶこと」は宗教や芸術の一部としても扱われていたのです。
マクラメは、道具を使わず手で結びだけを使って作られる点が大きな特徴で、世界各地で独自の進化を遂げてきました。
船乗りの文化とともに世界へ広がったマクラメ
16世紀ごろになると、マクラメは船乗りたちの間で実用的な技術として浸透します。
いわゆるロープワークと呼ばれるものです。
長い航海の中で、彼らはロープを使って網やハンモック、小物などを作り、同時に結び目のデザインを楽しんでいました。
また、世界各地にはその土地ならではの結びの文化もありました。
船乗りが作った作品が寄港地ごとに人々に贈られたりその土地のものと交換されたりする中で、アジア・アフリカ・中南米へと技術が広まり、そして発展していったのです。

日本にもある「結び」の文化

日本にも古くから「結ぶ」文化が息づいています。
たとえば、正倉院に残る古代の装飾品、武士の鎧紐や武具の装飾、そして現代の帯締めや水引細工など、結びは日常の美意識として発展してきました。
マクラメと同様に、これらの技術も機能性と美しさの両立を目的としており、「結び」という行為が持つ意味は、日本でも大切にされてきたことがわかります。
「結びには願いや思いを込める力がある」
日本では結び方の一つひとつに意味を込め、願掛けや魔除けに使っているのです。

現代のマクラメ
現代では、手仕事としてマクラメが注目され、特に「マクラメアクセサリー」は老若男女問わず人気を集めています。
天然石を編み込んだネックレスやブレスレットは、ファッションアイテムとしてだけでなく「お守り」として身につけられる方も多くいます。
また、マクラメを編む時間は、ゆったりとしたリズムの中で手を動かし、思いを込める時間です。
そして作品を見る側にもその癒しの波動が伝わるため、見るだけで気持ちが落ち着くという方も少なくないのです。
特に天然石と組み合わせることで、アクセサリーにスピリチュアルな意味が加わります。
たとえばアメジストは「心の安定」、ムーンストーンは「恋愛成就」など、それぞれの石が持つ意味と結びの模様が合わさることで、世界にひとつだけの特別なアクセサリーが完成するのです。

なぜマクラメは心を癒すのか?
結びのリズムが心を整える

マクラメの「結び」の動作は、同じ手順を繰り返しながら少しずつ模様を形づくっていくシンプルなものです。
一見すると単純な作業ですが、この“リズムのある繰り返し”こそが、私たちの心を落ち着かせています。
一定のリズムで手を動かすことで、脳は余計な思考を手放して静かな集中状態へと入っていきます。
いわゆる没入感。
これは“編む瞑想”ともいえるもので、不安やストレスでざわついた心が、少しずつ静まり、今この瞬間だけに意識を向けられるようになるのです。
特に、現代のような情報過多で忙しい日常の中では、こうした「手を動かすことで心を整える」時間は、貴重なセルフケアのひとつとして注目されています。

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自然素材がもたらす「触れる癒し」

マクラメに使われる素材も癒しの大きな要素です。
麻糸、コットン、蝋引き糸などの素材は、メタル素材にはない柔らかさがあります。
機械を使わず手で編み上げていくことで、その作品から作り手の温もりも伝わるのです。
同じ作り方(レシピ)でも、作り手によって個性が表れるのも手仕事たる魅力のひとつですね。
また、自然素材の色合いも癒しに大きく関わります。
生成りの白やベージュ、アースカラーなど、ナチュラルな色合いは目にも優しく、空間全体を柔らかい印象にしてくれます。

天然石が「祈りのかたち」を生む

マクラメの魅力のひとつに、天然石との組み合わせがあります。
紐で石を包み込むように編み、アクセサリーとして仕上げることで、ただの装飾ではない“意味をもつアイテム”へと昇華します。
天然石は古来より、世界各地で守り石やお守りとして用いられてきました。
それぞれの石には、心や身体に働きかけるとされるエネルギーや象徴があり、選ぶ石によって作品の意味も変わってきます。
たとえば、
ローズクォーツは愛とやさしさを育む石。
ラブラドライトは変化を受け入れ、直感を高めてくれる。
アメシストは心の浄化と精神的な安定をもたらします。
石を選び、ひと結びごとに願いを込めて編んでいくことで、マクラメは「祈りのかたち」そのものになります。
完成したアクセサリーには、結びと石の力が調和し、身に着ける人にチカラを与えてくれます。
暮らしと心に寄り添う、マクラメアクセサリーの選び方
身につける場所で変わるエネルギーの届き方

マクラメアクセサリーを選ぶ際にまず考えたいのが、「どこに身につけたいか」です。
見つける場所によって得られるエネルギーの質や効果がちょっとだけ異なります。
ネックレスは喉元や胸元に近く、自己表現・直感・スピリチュアルな守護と関わりが深いとされます。
言葉に力を持たせたいとき、インスピレーションを高めたいとき、あるいはプロテクションを取りたいときにおすすめです。
ブレスレットは手元にあるため、目に入りやすく、日常の中でこまめに意識をリセットできます。
気分を整えたい時、前向きな気持ちを持ち続けたいときにぴったりです。
アンクレットは足元=地面とのつながりを意識させ、グラウンディングや行動力を高めてくれるとされています。
地に足をつけて前に進む力が欲しいときに最適です。
このように、今の自分の状態や願いに合わせてアクセサリーの場所を選ぶと、より意味深い存在になってくれます。

今の自分に合った天然石を選ぶ

マクラメアクセサリーを選ぶときにもう一つ大切なのは「石選び」です。
天然石は、それぞれに特有のエネルギーやメッセージを持ち、私たちの内面に働きかけてくれます。
人気の天然石と意味:
石の名前 | 主な効果 |
---|---|
アメシスト | 心の浄化・直感力・安眠 |
ローズクォーツ | 愛・優しさ・自己肯定感 |
ラピスラズリ | 真実・守護・インスピレーション |
シトリン | 自信・金運・ポジティブさ |
ラブラドライト | 変化のサポート・霊性 |
石を選ぶときの大切なポイントは「なぜか惹かれる」「目が離せない」という直感です。
石の意味は一般的なものであったり後付けで作られているものもあります。
本によっても様々です。
地球の悠久のときを経過して創造された天然石は、人智には計り知れないパワーを持っています。
私たちも地球の一部。
本能はそれを察知し、必要なものを引き寄せてくれます。
一般的な意味・効果よりも、「自分自身の直感」という感覚を信頼して選んでみましょう。

作り手の想いに共鳴する一点ものとの出会い

マクラメ作品は、すべてが一点ものです。
ひとつとして同じ結び目、同じ編み加減はありません。
まさに「世界に一つだけ」のアート作品です。
作品を選ぶときには「なんだか気になる」「この模様に惹かれる」という自分自身の感覚を大切にしてほしいと思っています。
それは偶然ではなく、あなたの心がその作品と“響き合っている”サインかもしれません。
その場に作り手がいるなら、その作品のストーリーを聴いてみるのもおススメ。
作品への理解も深まり、さらに愛着が湧きます。
愛着のあるアクセサリーを身に着けることで、内面からの輝きも増すはずです。

👉 関連リンク:How to 「 Order Made 」
まとめ
ネックレス:人との関わり方をよくしたいとき
ブレスレット:気分を変えたいとき
アンクレット:グラウンディングを強めたいとき